労務上の問題

労務上の問題

外国人を雇用する際の、労務上の問題について説明します。ビザの問題以外では以下の点に注意をしてください。

就労条件における注意点

  1. 労働条件の明示は書面で必ず行わなければならない
  2. 他の日本人と差別をしてはいけない
  3. 1.労働条件の明示は必ず書面で行わなければならない。


    労働基準法で定められているとおりなのですが、実は多くの中小企業において行われていないと思われます。しかしながら外国人に関しては、在留資格の手続のする際に、「労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき,労働者に交付される労働条件を明示する文書」といわれる文書が必要となるため、この書類がないと在留資格の変更も、更新もできないのです。

    <労働基準法第15条>
    第十五条  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

    そして施行規則5条に、賃金、休暇、労働時間など使用者が明示しなければならない事項が列挙されています。さらに、「厚生労働省令で定める方法」が、労働基準法施行規則5条3項に「厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする」と書かれていますので、実は外国人であろうが日本人であろうがすべきことなのです。外国人を雇用するこの機会に見直しをしてみてはいかがでしょうか。

    2.他の日本人と差別をしてはいけない。


    労働条件、待遇は外国人であるということを理由に、冷遇してはいけません。在留資格の申請時にも、この労働条件については審査されます。


    これは、外国人であるという理由で格差をつけてはいけないという意味であって、差をつけること自体がだめだと言っているわけではありません。社歴、経験、能力で差がつくのは当然のことです。


    ただし、くれぐれも


    外国人だから安く使えるという考えにはたたないでください


    やはり、人としての尊厳を認めてあげて、その上で厳しく対応するところは厳しく対応する。外国人の側にもしっかり日本語を学ぶ、日本の習慣を受け入れるという努力をしてもらわなければなりません。遠慮せずに言うべきことを言い、彼らが受け入れられる環境を作ることが重要だと思います。

    ハローワークに報告が必要


    雇用したときには、ハローワークに報告が必要


    外国人を雇用したときは、その外国人の立場が、正社員であってもアルバイトであってもハローワークに届ける必要があります。「外国人雇用状況の届出」は、全ての事業主の義務であり、外国人の雇入れの場合はもちろん、離職の際にも必要です。届出を怠ると、30万円以下の罰金が科されます。ご注意ください。


    インターネットでも届出が可能です。大した手間ではありませんので、やっておくことをお勧めします。

    外国人雇用状況届出システムはこちらです。
    https://gaikokujin.hellowork.go.jp/report/700010.do?action=initDisp&screenId=700010

    年金の問題

    年金加入は、現段階では在留資格の取得の条件にはなっていません。しかし、全社で加入している場合、外国人だけ未加入というわけにはいきません。ところが年金控除を外国人に理解させるには骨がおれます。日本人の若者ですら年金支給には懐疑的ですから、ましてや外国人にこれを理解させるには大変なのですが、一応2点、ポイントをご説明します。


    脱退一時金制度


    転出届け、出国した外国人は脱退一時金を受け取れます。詳細は年金機構のページでご確認ください。一時金の額の計算方法は以下のとおりです。


    被保険者であった期間の平均標準報酬額 × 支給率

    永住者申請

    多くの外国人は、永住したいと言います。この国でずっと暮らすのであれば、いつか年金は必要になります。その点をしっかり説明します。

    Presented by 大江戸国際行政書士事務所