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短期滞在と不法就労


知識不足が招いた悲劇

ホテル代のかわりにベッドメイキングをさせたということで、経営者が入管法違反(不法就労助長)で逮捕されるという事件が北海道でありました。「知らないと言うことは恐ろしい」という典型的な例だったので、取り上げてみました。

該当のニュースはこちら
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161012/6052221.html

入管法の規定


最初に申し上げておきますが、このケースでは、提案をした経営者に一方的に落度があります。しかし、気の毒なのは一緒に捕まった観光客の方です。今回の件で、法律が文言通りに適用されるとは考えずづらいですが、日本が好きで旅をしていたのに、退去強制させられ、何年も入国できない可能性だってなくはありません。

不法就労させた経営者の罰則

不法就労助長罪が適用されます。3年以下の懲役、300万円以下の罰金、またはその両方の対象となります。

入管法73条の2① 

次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役、もしくは300万円以下の罰金に処し、またはこれを併科する。
1.事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者

不法就労していた外国人の罰則

不法就労にあたります。退去強制といって、いわゆる強制送還の対象になる可能性があります。退去強制になった外国人は、最低5年は入国できません。

出入国管理及び難民認定法24条
次の各号のいずれかのに該当する外国人については、次章の規定する手続により、本邦からの退去を強制することができる。

同法24条4−イ
第19条第1項の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬をうける活動を専ら行っていると明らかに認められる者

経営者が気をつけること

国によっては、簡単なバイトをしながら、滞在費を稼いで旅を続けることを容認しているところもあります。他国の法律を厳密に理解して入国することなど不可能です。ですから、安易な提案はするべきではありませんし、外国人の提案であっても、簡単に受けるのはやめましょう。

本当に特殊な事例だろうか?

  • ホームステイに来てくれた外国人が英語を教えてくれるというので、週に2回、みんなで会費を持ち寄って授業料を払った。
  • 観光で来日していたイケメンの外国人がバーテンだというので、ちょっとの間働いてもらった。
  • 観光客の外国人が、日本語、母国語も良くできるので、会社の資料の翻訳を1ページ3000円で頼んだ。
  • 外国人が観光客がウェブデザイナーだったので、少しお金をはらって、ホームページのデザインをしてもらった。

これ、全部ダメです。

補足

今回は1泊2000円の宿泊料をただにしてあげる代わりに、3時間の労働をさせたそうです。これ実は、北海道の最低賃金を下回っています。たとえ、不法滞在の外国人であっても、日本にいる以上は、人としての基本的人権は認められています。

不法滞在者を雇用するべきではありません。そして、不法滞在者だから、安く使えるなどとは考えないでください。労働基準法違反に問われる可能性もあります。

追加情報


マレーシア人の方は不起訴になったようです。良かったです。中国人の方は未成年なので、家裁へ送られてますが、こちらも不起訴になるでしょう。まずは良かったと思います。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12619810.html